12-5.目標さえ達成すれば良い?

MBOに関する、やはり典型的な批判として、「目標さえ達成すれば良いのか」というものがあります。確かにMBOは通常4つ前後の、目標の達成状況だけで評価します。当初目標に含まれていなかった成果も「事後的な目標」として評価しますが、それにしてもあらゆる成果を評価の対象にするわけではありません。しかし従来型の人事考課とて、すべての貢献を網羅するわけではありません。

よく「物事は重要な20%のことさえやれば、全部やった場合に比べても80%の効果がある」と言われます。44か国語に翻訳され、全世界で2,000万部売れたというスティーブン・コヴィー『7つの習慣』は「重要だが緊急でない活動を行え」あるいは「重要でない活動に対してノーと言え」と言っています。MBOでは、重要でないことはあえて無視しますが、代わりに重要なことの達成率を上げようとします。

MBO点の計算式にあるウェイトとは、目標の重要性に応じての配分するものです。合計で1.0になるように設定します。

▲ページTOP