16-1.中間運用は「オープン・スコアリング・システム」

MBOでは「中間運用」といって、定期的に目標の振り返りと修正を行います。MBOの1サイクルが半年なら1回、1年なら3回というように、3か月おきに行うのが一般的です。

 

目標設定や業績評価に比べて、中間運用は淡々と済んでしまう傾向があります。目標設定期には何が自分の目標になるかという緊張があり、業績評価期にはどういう評価が下されるかという緊張があります。中間運用ではそのような、自分の利害に絡むものがないと思われているからでしょう。部下が進捗状況を説明し、それが順調であれ不調であれ、上司が黙って聞くことに終始する、儀式のような中間運用も散見されます。

 

ボクシング(WBCのみ)に「オープンスコアリングシステム」というものがあります。4回と8回の終了時点でそれまでの採点を公開することです。不可触な「最後の審判」だけでなく途中経過も公開することによって、えこひいき採点を排除するための仕組みです。MBOにおける中間運用の役割もこれと同じです。「いまの時点ではこのように評価する」ということに対して、上司と部下の間で合意を形成することと、必要に応じて目標を修正することが目的です。

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