18-5.実際は両者の折衷型

絶対評価と相対評価のどちらを採用するべきか。結論を言うと両者の折衷型です。

 

すでにみてきたように絶対評価にも相対評価にもそれぞれ一長一短があるため、どこの会社でも(といって良いでしょう)いちおう相対評価を標榜しながら、実際は両者の折衷型を実施しています。つまり、まずは相対方式で機械的にSABCDを決めます。S=5%、A=20%、B=50%、C=20%、D=5%というのが一般的です。統計的な分布からみてもこの割合が妥当です。

 

しかしそこで出てきた結果には「Sをつけるほど際立ってはいない」「Dをつけるほどひどくはない」という人が必ずいます。そこで評価者間で評語決定会議を開き、業績を総合的に勘案して評語を決めます。結果的にSとDはめったに現れず、AとCは規定よりも少ない割合でしか現れません。過半数がBになるというケースが一般的です。ただし評価する人の良心として、点数が低い方の人をAにして、高い方の人をBにするというような、点数と評語の逆転だけは起こしません。

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