業績給を使う場合、効果が高い仕事とそうでない仕事があります。業績給はまず、本人の努力で左右できる部分が大きい仕事に効きます。たとえば海水浴場の海の家は、休日の天候によって売上が大きく左右されます。海の家の店員に業績給はあまり効きません。効くとしたら極めて高額なものである場合だけです。
第二に、それ自体が楽しくはないような仕事に効果があります。職人といわれるような仕事は、それ自体が楽しいものです。ああいう仕事で「ミス一件につきノーミス手当を千円減じる」というようなことをやっても、社員はかえってやる気を失ってしまいます。
第三に、賃金が社会的な評価を表す仕事に効果を持ちます。典型的なのがスポーツ選手です。プロ野球でもし年俸が秘密だったら、むしろ選手間の競争圧力が下がってしまうことでしょう。
営業職は、これらの条件は明らかにあてはまります。