25-7.長期戦の営業には使えない

三番目の留意事項は、最初の接触から受注までの期間が長い営業では、業績給は使えないということです。

 

たとえばコンサルティングの販売は、見込み客と最初の接触をしてから、成約するにしてもしないにしても、結果が出るまでに、長いときでは1年近くかかります。その間何度も接触を繰り返します。こういう仕事で成功報酬に依存した賃金制度を採用しても、あまり効果はありません。

 

こういう制度は、たとえば今月で定年退職する人には全然励みになりません。そこまで極端でないにしても、一年後となると、ひょっとしたら自分はこの会社にいないかもしれない、取引先は誰か別の人が担当になっているかもしれないなど、さまざまなリスク要因があります。そういう状況では「今日は業績給をこれだけ稼いだぞ」というものがみえにくく、励みになりません。

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