26-8.業績情報の共有

最後の7番目は、会社の財務や戦略、経営手段などにかんする情報を、組織全体で共有するということです。

 

情報の共有が必要な理由は、それが従業員を信頼しているというメッセージになるということと、従業員が業績の重要性に目覚めるということです。たしかに、どこにどのような経費が投入されているのかも知らされていない人に、「利益を出せ」と言っても説得力がありません。

 

株式公開企業なら、情報は隠したくても隠すことができませんが、中小企業にとって、特に役員報酬や役員交際費に関する情報は、できれば伏せておきたいものでしょう。しかし大企業は、労働分配率が中小企業より低く、役員報酬の従業員給与に対する倍率が中小企業より高く、その意味では中小企業よりはるかに「不公平」です。それにもかかわらず、役員報酬は個人単位で公開しています。それほど大きな組織でない市町村役場でも、首長の給与は公開されています。中小企業でも、オーナー企業でないところは役員報酬がほぼガラス張りです。それでも社員は不公平感など持たず、普通に働いています。

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