32-2.それは訓練でどこまで解決できるか

訓練ニーズを特定したら、次にそれを分析します。ニーズ特定の段階では、それがそもそも訓練で解決できることかどうかも無視して問題点を洗い出しました。ニーズの分析では、その問題に対して訓練で何ができるのかを考えます。その問題は訓練で解決あるいは改善できるのか、できるとすればどこまでできるのか、社員がどういうことをできるようになればよしとするのかということを検討します。

 

訓練ニーズの分析で最初に検討するべきことは、その問題は訓練で解決可能なのかということです。たとえば管理者が正しい手続きに則って評価をしていないという問題があったとします。その原因が評価の仕組みを理解していないということであれば、評価者訓練で解決できます。しかし現場が人手不足で、管理者まで一般社員と同じような仕事に忙殺されているとしたら、人手を増やすなり設備投資をして省力化するなりしない限り、評価は正しく行われません。

 

(参考文献)中原淳編著『企業内人材育成入門』(2006、ダイヤモンド社)

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