40-1.30%の顧客が利益の半分を持ち出している

マーケティングの大御所フィリップ・コトラーは「80対20対30の法則」ということを言っています。上位20%の利益性ある顧客が、会社全体の利益の80%をもたらし、下位30%の利益性なき顧客が、利益の半分を持ち出しているという意味です(『コトラーのマーケティングマネジメント』ピアソン・エデュケーション)。顧客の視点での目標を持たない会社が、継続的に利益を増やして行くことは困難です。

 

しかし実際には、バランスト・スコアカードを導入した企業でさえ、初期には「財務の視点」と、「社内ビジネスプロセス視点」における目標を設定するのみで、「顧客の視点」と、「学習と成長の視点」における目標を設定することは少ないと、バランスト・スコアカードの提唱者であるキャプランとノートンは言っています(『バランススコアカード』生産性出版)。それだけに、顧客の視点における目標を設定する会社は、ライバル会社を引き離す可能性が大きいといえます。

 

(参考文献)

フィリップ・コトラー『コトラーのマーケティングマネジメント』(2008、ピアソン・エデュケーション)

ロバート・S・キャプラン、デビッド・P・ノートン『バランス・スコアカード―新しい経営指標による企業変革』(1997、生産性出版)

 

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