42-3.能力開発に関する目標

社員の能力開発に関する指標としては、たとえば検定取得率があります。

世の中には実に様々な検定試験があります。どの会社にも営業パーソンがいますが、営業知識の検定もあります。社員採用試験で会社側が最も重視する能力はコミュニケーション力ですが、これは訓練で十分獲得可能で、この力の検定試験もあります。役員や管理職にマネジメント力をつけて欲しいと願う経営者がいますが、それなら経営学の検定試験もあります。

 

各種の検定に、たとえば「簿記一級は5点、二級は4点、・・・」というように社内でランクを設定し、社員一人あたりの平均点を算出します。これが検定取得率です。

 

一人あたり平均点の向上率で目標を立てることもあります。これを能力向上率といいます。

検定は経理係なら簿記、販売員なら販売士というように、担当業務に直接関係があるものを使います。ただし、過去にいくつかの事件で明らかになったように、検定試験には根拠が怪しいものもあるので、利用するときには注意が必要です。

 

無論、試験の点数だけが能力ではありませが、数値化できないことは結局管理できません。外部の検定機関を利用できない能力、たとえば「折衝力」や「企画力」といったものに目標を立てて達成度を測定するということは実務的に困難です。

▲ページTOP