合格基準とは、何割できれば訓練として成功かということです。何点以上とった訓練参加者を合格とするかということではありません。
たとえば外科手術の訓練なら、全員が100点を取れなければ成功とはいえないでしょう。10回に1回失敗が起きるようでは困ります。
評価者訓練はどうでしょうか。全員が100点を取れればそれに越したことはありませんが、そこまで訓練するには多くの時間と費用がかかります。
物事は重要な20%のことだけを行えば、全部やった場合に比べても80%の効果があると言われます。合格点を80に設定して、重要なことに絞って20%の時間とコストですませるというような考え方も、企業の訓練には必要です。
(参考文献)中原淳編著『企業内人材育成入門』(2006、ダイヤモンド社)