第三は学んだことが生かせる職務につけることです。
企業派遣の留学生の間で一番多い不満は、復職後に、留学で学んだことと全然関係ない職務に配置されるということです。これには仕方がない面もあります。学位を取ったからといって特別扱いすることはできません。
しかしこれでは、学んだ人が「今までやってきたことは何だったのだろう」と、何だかバカにされたような気持ちになるのも事実です。また「使わない知識なら、持って会社を辞めても構わないはずだ」という気持ちにもなります。
この問題に対しては、たとえば人事部に配属してから人材活用論を学ばせるという具合に、その知識を利用する部門にあらかじめ配属してから訓練を受けさせるなどの配慮が有効です。