メチャクチャとは、評価の結果に信頼性がないということでもあります。高橋潔・神戸大学教授は、人事評価において考えるべき信頼性は「安定性」と「評価者間信頼性」であると述べています。
安定性とは、同じ評価者が、今日50点と評価した行動を来週は40点や60点と評価することはないかということです。
評価者間信頼性とは、同じ行動を、C部長が評価したら50点で、D課長が評価したら70点というようなことがないかということです。スポーツの判定や文学賞の選考を見てもわかるとおり、これらの不安定性を完全に排除することは不可能です。
(参考文献:高橋潔『人事評価を効果的に機能させるための心理学からの論点』(2011年、日本労働研究雑誌617)