賃金制度は会社のいろいろなところに影響を及ぼします。慶応義塾大学教授で労働経済学が専門の樋口美雄氏は給与体系の設計で考慮しなければならない影響として
①人件費総額への影響
②その企業に応募してくる人材の人数や特性、さらにはそれらの人材の定着率や離職率に与える影響
③社員の就業意欲に与える影響
をあげています。
思いつきのような賃金制度が成功しないのは、特定の面への影響だけを重視して、3点をバランスよく考慮していないからです。
(参考文献)
樋口美雄「人事経済学」(生産性出版、2001年)