42-5.従業員満足に関する目標

最近はどうしても「従業員満足なんて勘弁してくれ。雇用を維持するだけでも満足してくれ」という姿勢の会社が増えています。社員もそのことは、頭では十分理解しています。しかし残念ながら、体はそうした低レベルの欲求を満たされるだけでは動かないのが現実です。

 

社員満足は重要です。仕事においては、温度や明るさといった物理的な環境条件よりも、人間関係や参加意識といった心理的な条件の方が、作業効率に強い影響があります。

 

もちろん、満足度を直接測るのも良いでしょう。自前で行うのが困難であれば、専門の業者があります。

 

満足度そのものではなく、満足度を間接的に反映するような指標で目標を立てることも可能です。これなら測定するのに費用はかかりません。満足度を間接的に反映する指標として、たとえば従業員定着率があります。

 

あるいは、満足度が自ずと上がるような環境づくりにおいて目標を立てます。たとえば賃金上昇率年休取得率などです。社員は人間ですから、「利益目標が達成されたとして、その果実は私たちのところにも来るの?」ということは当然考えます。そのことへの配慮がない目標は受け入れられません。

 

賃金や休暇というのは、社員の体の外側からやってくる満足感です。これに対して体の内側からこみあげてくる満足感もあります。仕事そのもののおもしろさや創造性、参加意識といったものです。しかしこれらを数値化することは難しいので、やはり自ずと満足度を高めるような環境づくりを目標にします。

 

満足度を高める環境の指標として代表的なものが提案採用数です。仕事の進め方や職場環境のあり方について改善案を募り、会社がそれを採用した件数です。

 

 

学習と成長の視点における目標の例

 

学習と成長の視点2

 

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