5番目の留意事項は、優秀な人は長いサイクルで業績給を払っても動機付けられるが、そうでない人は短いサイクルで払わなければ動機付けられないということです。
心理学は優秀な人ほど長期の目標を持つと教えています。ロイ・バウマイスターとジョン・ティアニーは、収入が多い人は少ない人に比べ、遠い将来のことを考える傾向があるといっています。
営業パーソンも同様で、優秀な人は1年間の売り上げに対して業績給を払うということにしても、1年先を見据えてこつこつ努力します。
営業パーソンにも毎月の賃金はあくまで固定給として、四半期や半年などの節目に業績給を払う企業があります。これも良い方法ですが、その場合どのくらいの間隔で払うかは、いったん決めたものを固守するのではなく、営業パーソンの反応をみて決めます。
(参考文献)ロイ・バウマイスター/ジョン・ティアニー『WILLPOWER_意志力の科学』(2013、インターシフト)